以前ハーバード大学の職員がブログのせいでクビになった、という事件を紹介しましたが、また同様の話が出ていました。
個人ブログが「やぶ蛇」に--ネット企業が社員を解雇(CNET Japan)
以前のHarvardの職員のケースはやや極端なケースで仕方なかったかもしれないと思う面がかなりあったものの、今回の件はより微妙。こういうことは今後も増えていくのでしょう。
記事はどちらかというとクビになったブロガーの側から書かれているので、会社が悪いのかどうかはよく分からず。当然書いてもいいことと悪いことはあるわけで。
個人的な日記帳のような感覚で書いていても、「世界中に」(良く使われるこのうそくさい常套句!(笑))公開されていることに。会社で働いている人の場合にはインサイダー情報に、あるいは風説の流布になりかねなかったり。本業のことを書くとなるとそういう危険は常にあります。
それだけに情報発信する側には慎重な判断が求められるということになるのでしょう。それはもちろん、当然のこと。ただ、そうなってくるとそもそもそんな判断はしない、ということにもなるのかもしれません。趣味でやっているブログです。誰もわざわざ危ない橋なんて渡りたくない。
実際、身近でもそういうことがありました。日本のブログでは珍しくかなり専門的な内容のブログを書いていた先輩がいたのですが、就職後にブログを閉じてしまったということがありました。顔見知り程度の方だったので詳しい話はよく分からないのですが、ブログ上に書いてあった理由としては、自分で調査した情報でもインサイダー情報と区別が付かなくなる恐れがあるから、ということでした。
そういったことは読み手としては非常に残念なのですが、まあ「仕方ない」としか言いようがない気がします。ただ、今後懸念されるのは、仕事とは全く関係のない内容が本業に影響をきたすことですね。今回の会社員の件も、以前の大学職員の件も、本業と関連した事柄についてでしたが、全く私的にやっているブログで書いた内容が、というようなケースが出てくるとかなり問題であるように思います。
言いたいことをよりよく伝えられるようになったので、逆に何ごとに関しても口をつぐんでいるのが一番賢い選択肢、という逆説的な状況にはなってほしくないものです。