裁判に来られないしね…鯨、イルカの原告認めず(ZAKZAK)
原告である鯨とイルカの代理人を務める保護活動家は、米潜水艦などが使う低周波ソナーは、鯨やイルカが持っている音響器官を狂わせており、米国の動物保護法に違反すると主張していた。
面白おかしい話題に真面目な話で答えると、裁判に来れられないかどうかっていうのはあまり問題ではなくって(笑
判決でも、
It is obvious that an animal cannot function as a plaintiff in the same manner as a juridically competent human being. But we see no reason why Article III prevents congress from authorizing a suit in the name of an animal, any more than it prevents suits brought in the name of artificial persons such as corporations, partnerships or trusts, and even ships...
会社や船も裁判所に来られないけれど、訴えを提起することはできたりするわけで。(船が訴えたり訴えられたり、というのはあまり馴染みがありませんが、国によっては割とあるようです。)
(ちなみに判決文はこちら。)
それ自体としては訴えることができない自然の名において人間が訴えるという法制も、環境訴訟を促進させたかったりする場合には十分考えられる手ですよね。クジラが、「訴えてやる!」とか言っている絵なんかを想像してしまうと非常に滑稽ですが(笑
これはアメリカでの訴訟ですが、日本ではアマミノクロウサギ訴訟(鹿児島地裁平成13年1月22日)なんかが有名ですよね。今回の9th Circuitの判決も割と理解を示していますが、アマミノクロウサギ訴訟判決の方の「終わりに」のあたりなんかを読んでいると(とてもリップサービスっぽいけれど)こっちも、なかなか。
ちなみに上の、判決文を掲載しているサイトにはZAKZAKの記事で言及されていたジュゴンの訴訟関係の資料もあるようですよ。関心のある方は、いってみては。
コメント (2)
ども、kevinと申します。
やっぱ、被害者が動物なわけで、難しいっすよねぇー。
Posted by: kevin | 2004年10月24日 03:14
日時: : 2004年10月24日 03:14
kevinさん、こんにちは。
まあ、結局はそういうとこですよね。
ちなみに・・・
実際に裁判やった人がどうやってクジラの代理人になったのか
については判決ではノー突っ込みだったのですが、
なかなか興味のあるところです。
クジラとの心あたたまる触れあいのストーリーや、
代理人は実はクジラだった!とかいう仰天ストーリーが隠されて・・・
はいないとは思うんですけどね(笑
Posted by: nisshi | 2004年10月24日 05:45
日時: : 2004年10月24日 05:45